魔珠 第13章 光の柱(5) 突きつけられた難題1  忍者ブログ
オリジナルファンタジー小説『魔珠』を連載しています。 前作『ヴィリジアン』も公開しています。
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てきぱきと船員たちが船を動かす。メノウの姿はもうなかった。きっとまたどこかに隠れたのだろう。
「あれはヌビスの仕業だろう」
 レヴィリンが当てに来る。
「やはりそう見えますか?」
「膨大な魔力を感じる。誰にでもできることではない」
「あれは、レヴィリン博士、マーラル王からあなたへの挑戦状です」
 険しい表情でスイが伝えると、レヴィリンの目が輝いた。
「ほう。それは楽しみだ。受けて立とう」
 不敵な笑みに狂気めいたものを感じてスイは警戒する。この顔、ヌビスと同じだ。

 スイとレヴィリンはカミッロの船に到着した。海上に出現した現象について話がしたいと伝えると、兵士が一人先に走って行った。もう一人の兵士にカミッロの部屋に案内してもらう。
 部屋の前に来ると、いちばん奥にあった書斎の椅子からカミッロが立ち上がり、部屋の中央にある大きな机に向かいながら、二人に席を勧めた。
「どんな話が聞けるのかな」
 自分も椅子にかけながら、カミッロは訊ねた。
「キリトの後をつけさせてもらいました」
「向こうの被害は?」
「五人ほど気を失っています」
「さすがだね」
 誰にも気づかれずにヌビスの部屋に辿り着くのが理想ではあったが、相手の警備も堅いので、現実には難しい。カミッロの目から見てもまあまあ及第点だったのだろう。
「カミッロ隊長も外をご覧になりましたか?」
「ああ。見たことのない光景だね。あれは魔術かな?」
「ヌビスの展開した術です。三時間後、世界中の魔珠の粒子たちが干渉し合うと言っていました」
「何だと」
 レヴィリンはすぐに事態を察したらしい。
「そんなことをすれば、魔珠のある場所で大爆発が起こる。魔術兵器も起動するだろう。そうなれば……いや、だが、しかし」
 そのままレヴィリンは口をつぐんだ。顎に手を当て、何かを必死に考えている。目を見るだけで脳がフル活動しているのが分かる。

次回更新予定日:2021/01/23

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