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「ルイ様、強力な結界が張られていて、二階に行けません!」
「何だって?」
クレッチとデュランも驚いた表情で兵士たちを見る。いったい何が起きているというのか。
「結界を解除しようと試みましたが、我々の魔力ではびくともしません」
「分かった。行こう」
ルイが立ち上がると、デュランが言った。
「俺たちも行こう。俺たち三人なら何とかできるかもしれない」
王騎士直属の部下三人。今動ける最大の戦力だ。
「ありがとう。リン、ソフィア将軍を頼む」
「うん、分かった」
リンが小さい声で答えた。
三人は中央階段の方に向かった。
「なるほど。確かに結界があるな」
ルイが結界の壁に手を触れ、感触を確かめる。大きな魔力を感じる。
「では、同時に行くぞ」
クレッチが号令をかけると、三人はありったけの魔力を込めた光を放った。
「何?」
合わさって大きくなった光が結界に激しくぶつかり、大爆発を起こした。三人は扉まで吹き飛ばされた。
「なんて……魔力だ」
デュランがふらふらと起き上がりながら言う。
「どこか綻びがあるところとか魔力の層が薄くなっている箇所とかはないのか?」
「はい。手分けして調べましたが、結界の魔力はどこも均質です」
近くにいた兵士が残念そうに答える。
「これはソフィア将軍の目が覚めるまで待つしかなさそうだな。二階にいるのは陛下とエストル様と警護の兵士か?」
クレッチが問いかけると、兵士が口を開いた。
「それが……警護の兵士は、全員結界が現れたときに二階から吹き飛ばされたようなのです」
「なんだ、それは」
結界の魔力がそれほど強いということなのか。
「ルイ」
クレッチはまだ先ほどの衝撃でひりひりする体を無理やり起こして立ち上がり言った。
「ソフィア将軍が目覚めたらすぐに報告できるように側についていてくれ。俺たちは何か結界を破る方法がないか調べてみる」
次回更新予定日:2016/10/15
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「何だって?」
クレッチとデュランも驚いた表情で兵士たちを見る。いったい何が起きているというのか。
「結界を解除しようと試みましたが、我々の魔力ではびくともしません」
「分かった。行こう」
ルイが立ち上がると、デュランが言った。
「俺たちも行こう。俺たち三人なら何とかできるかもしれない」
王騎士直属の部下三人。今動ける最大の戦力だ。
「ありがとう。リン、ソフィア将軍を頼む」
「うん、分かった」
リンが小さい声で答えた。
三人は中央階段の方に向かった。
「なるほど。確かに結界があるな」
ルイが結界の壁に手を触れ、感触を確かめる。大きな魔力を感じる。
「では、同時に行くぞ」
クレッチが号令をかけると、三人はありったけの魔力を込めた光を放った。
「何?」
合わさって大きくなった光が結界に激しくぶつかり、大爆発を起こした。三人は扉まで吹き飛ばされた。
「なんて……魔力だ」
デュランがふらふらと起き上がりながら言う。
「どこか綻びがあるところとか魔力の層が薄くなっている箇所とかはないのか?」
「はい。手分けして調べましたが、結界の魔力はどこも均質です」
近くにいた兵士が残念そうに答える。
「これはソフィア将軍の目が覚めるまで待つしかなさそうだな。二階にいるのは陛下とエストル様と警護の兵士か?」
クレッチが問いかけると、兵士が口を開いた。
「それが……警護の兵士は、全員結界が現れたときに二階から吹き飛ばされたようなのです」
「なんだ、それは」
結界の魔力がそれほど強いということなのか。
「ルイ」
クレッチはまだ先ほどの衝撃でひりひりする体を無理やり起こして立ち上がり言った。
「ソフィア将軍が目覚めたらすぐに報告できるように側についていてくれ。俺たちは何か結界を破る方法がないか調べてみる」
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