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「何か他にお手伝いできることはありますか?」
「ううん。ありがとう」
グレンの笑顔を見てデュランもほっとして笑う。グレンの笑顔にはいつも心を癒される。
「では」
席を立って椅子を元の位置に戻すと、デュランは突然何か思い出したように動きを止めた。
「グレン将軍」
「何?」
「久しぶりですし、もし調子が悪くなかったら、今晩夕食一緒にどうですか? クレッチと約束しているんです」
「うん。行かせてもらうよ」
「六時過ぎにお迎えにあがります」
「分かった。待ってる」
デュランはドアを開けた。
「また旅の話、聞かせてください」
一礼してデュランはグレンの部屋を出た。すると、そこにソードが立っていた。
「ソード将軍」
少し驚いたようにデュランは立ち止まった。もたれかかっていた壁からソードはゆっくりと身を起こした。
「グレンを連れてきてくれたそうだな」
「あ、はい」
「礼を言う」
いつもどおりの静かな口調でソードは言った。見えない威厳がある。
「いえ、部下ですから、当然です。あ、あの、お待たせしてしまって申し訳ございません」
「いや。私が勝手に来たのだ。構わない。もう帰るのか?」
「はい。どうぞ」
デュランは道を譲ってそのまま去っていった。
「グレン、私だ。入ってもいいか?」
どうぞ、と中から声がする。ソードはゆっくりとグレンの部屋に入った。勝手に通り道にあった椅子を取り、グレンの横に座った。ソードの体もまだ重そうだ。
「やり過ぎたか?」
グレンの有様を見てソードは苦笑する。
「ううん。僕が本気でってお願いしたんだ。これでいい」
しかし、そこまで言うと、穏やかだったグレンの顔が急に険しくなった。
「これくらいやらないと、意味がない」
次回更新予定日:2016/05/07
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「ううん。ありがとう」
グレンの笑顔を見てデュランもほっとして笑う。グレンの笑顔にはいつも心を癒される。
「では」
席を立って椅子を元の位置に戻すと、デュランは突然何か思い出したように動きを止めた。
「グレン将軍」
「何?」
「久しぶりですし、もし調子が悪くなかったら、今晩夕食一緒にどうですか? クレッチと約束しているんです」
「うん。行かせてもらうよ」
「六時過ぎにお迎えにあがります」
「分かった。待ってる」
デュランはドアを開けた。
「また旅の話、聞かせてください」
一礼してデュランはグレンの部屋を出た。すると、そこにソードが立っていた。
「ソード将軍」
少し驚いたようにデュランは立ち止まった。もたれかかっていた壁からソードはゆっくりと身を起こした。
「グレンを連れてきてくれたそうだな」
「あ、はい」
「礼を言う」
いつもどおりの静かな口調でソードは言った。見えない威厳がある。
「いえ、部下ですから、当然です。あ、あの、お待たせしてしまって申し訳ございません」
「いや。私が勝手に来たのだ。構わない。もう帰るのか?」
「はい。どうぞ」
デュランは道を譲ってそのまま去っていった。
「グレン、私だ。入ってもいいか?」
どうぞ、と中から声がする。ソードはゆっくりとグレンの部屋に入った。勝手に通り道にあった椅子を取り、グレンの横に座った。ソードの体もまだ重そうだ。
「やり過ぎたか?」
グレンの有様を見てソードは苦笑する。
「ううん。僕が本気でってお願いしたんだ。これでいい」
しかし、そこまで言うと、穏やかだったグレンの顔が急に険しくなった。
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