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「ソード」
振り向くと、分厚い本を持ったエストルが柱の向こうに立っていた。
「少し話がしたい」
「今、行きます」
ソードは立ち上がってエストルの方に向かった。二人はエストルの執務室の方向に去っていった。
「大丈夫ですか、グレン将軍?」
勝負を見ていたデュランが駆け寄ってくる。
「ああ、デュラン。久しぶりだね」
立ち上がろうとしたが、よろける。デュランが慌ててグレンの体を支える。
「少し休まれた方がいいのでは?」
「うん。そうする」
思ったより回復ができていなくてグレンは苦笑する。
「部屋までお連れします」
「ありがとう」
グレンはデュランの背中にもたれかかった。
デュランはグレンをベッドに降ろした。
「ごめんね。立ちくらみして」
「あれだけ出血したんですから当然です。椅子お借りしてもいいですか?」
布団をてきぱきとかけながら、デュランは聞く。
「どうぞ」
デュランは近くの椅子を取ってきてグレンの横に座った。
「力もあまり入らないんじゃないですか?」
「そうだね。でも、魔力が尽きてしまっただけだから、少し休めば回復するよ」
「そうですね。あ、そうだ。まだ傷完全には癒えていませんよね?」
「うん。だいたい二人で治療したけど、魔力が足りなくてまだちょっと痛む」
「治療させてください」
そう言ってゆっくりとデュランがグレンの胸に手を当てる。淡い光が全身に広がっていく。
「すごく、優しい光」
グレンが穏やかな顔になって微笑む。デュランは嬉しそうに言った。
「グレン将軍に教えてもらったことを毎日練習しているんです。少しは上達していますか?」
「うん。前よりもずっと上達している」
治療が終わると、光がしぼんだ。
次回更新予定日:2016/04/30
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「大丈夫ですか、グレン将軍?」
勝負を見ていたデュランが駆け寄ってくる。
「ああ、デュラン。久しぶりだね」
立ち上がろうとしたが、よろける。デュランが慌ててグレンの体を支える。
「少し休まれた方がいいのでは?」
「うん。そうする」
思ったより回復ができていなくてグレンは苦笑する。
「部屋までお連れします」
「ありがとう」
グレンはデュランの背中にもたれかかった。
デュランはグレンをベッドに降ろした。
「ごめんね。立ちくらみして」
「あれだけ出血したんですから当然です。椅子お借りしてもいいですか?」
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「どうぞ」
デュランは近くの椅子を取ってきてグレンの横に座った。
「力もあまり入らないんじゃないですか?」
「そうだね。でも、魔力が尽きてしまっただけだから、少し休めば回復するよ」
「そうですね。あ、そうだ。まだ傷完全には癒えていませんよね?」
「うん。だいたい二人で治療したけど、魔力が足りなくてまだちょっと痛む」
「治療させてください」
そう言ってゆっくりとデュランがグレンの胸に手を当てる。淡い光が全身に広がっていく。
「すごく、優しい光」
グレンが穏やかな顔になって微笑む。デュランは嬉しそうに言った。
「グレン将軍に教えてもらったことを毎日練習しているんです。少しは上達していますか?」
「うん。前よりもずっと上達している」
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