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「ウィンター」
グレンの体がどさっとウィンターの方に倒れてくる。慌てて両腕で受け止めるが、体が小刻みに震えている。
「グレン?」
見たことのない反応にどう対処して良いのか分からず、ただ戸惑う。
「悪い夢でも見たのか?」
だとしても、この反応は尋常ではない。グレンは生気のない声で答えた。
「う、うん……」
そして、小さく呟いた。
「夢、夢だよね」
言い聞かせるように確認すると、少し冷静になった。グレンは体を起こす。
「魔獣は?」
「倒したのではないのか?」
ウィンターは驚いて聞き返す。
「いや、僕は」
そこでグレンは口をつぐんだ。ウィンターは続きを待ったが、その後には沈黙しかなかった。仕方なくウィンターは自分の成果を公表した。
「念のため倒せていない可能性も考えて付近を捜索した。見当たらないから倒したものだと」
「そう」
グレンは唇を噛み締めた。だが、すぐに口元を緩めて、時折見せる朗らかな笑顔になる。
「暖かいね」
二人の横には火が焚かれている。ここは意識がなくなった場所、上級ヴァンパイアと対峙した岩棚だ。うっすらと霧がかかり、ひんやりとしていた。ウィンターが焚いてくれたのだろう。
「こんなところに何時間も倒れていたら、ただでは済まない」
「そうだね。ありがとう。いつも助けてもらってばっかり」
「いや。こちらも油断していた。ワイバーン型の魔獣と聞いていたから、すぐに片づけて帰ってくるとばかり思っていた。まさかこんなところで倒れているなんて」
グレンは押し黙った。そして、しばしの沈黙の後、無表情に呟いた。
「上級ヴァンパイアに、会った」
「何?」
ウィンターは驚いて言った。
「上級ヴァンパイア? どんな?」
「男性の容姿をしたヴァンパイア」
「だとしたら、<002追跡者>もしくは<005執行者>」
次回更新予定日:2016/03/12
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グレンの体がどさっとウィンターの方に倒れてくる。慌てて両腕で受け止めるが、体が小刻みに震えている。
「グレン?」
見たことのない反応にどう対処して良いのか分からず、ただ戸惑う。
「悪い夢でも見たのか?」
だとしても、この反応は尋常ではない。グレンは生気のない声で答えた。
「う、うん……」
そして、小さく呟いた。
「夢、夢だよね」
言い聞かせるように確認すると、少し冷静になった。グレンは体を起こす。
「魔獣は?」
「倒したのではないのか?」
ウィンターは驚いて聞き返す。
「いや、僕は」
そこでグレンは口をつぐんだ。ウィンターは続きを待ったが、その後には沈黙しかなかった。仕方なくウィンターは自分の成果を公表した。
「念のため倒せていない可能性も考えて付近を捜索した。見当たらないから倒したものだと」
「そう」
グレンは唇を噛み締めた。だが、すぐに口元を緩めて、時折見せる朗らかな笑顔になる。
「暖かいね」
二人の横には火が焚かれている。ここは意識がなくなった場所、上級ヴァンパイアと対峙した岩棚だ。うっすらと霧がかかり、ひんやりとしていた。ウィンターが焚いてくれたのだろう。
「こんなところに何時間も倒れていたら、ただでは済まない」
「そうだね。ありがとう。いつも助けてもらってばっかり」
「いや。こちらも油断していた。ワイバーン型の魔獣と聞いていたから、すぐに片づけて帰ってくるとばかり思っていた。まさかこんなところで倒れているなんて」
グレンは押し黙った。そして、しばしの沈黙の後、無表情に呟いた。
「上級ヴァンパイアに、会った」
「何?」
ウィンターは驚いて言った。
「上級ヴァンパイア? どんな?」
「男性の容姿をしたヴァンパイア」
「だとしたら、<002追跡者>もしくは<005執行者>」
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