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エストルは目を開いた。
なんだ。ここは。
そう思ったのとほぼ同時に少し距離を置いたところに人が倒れているのが見えて、転がるように駆け出す。
「グレン? グレン!」
近づいてみると、倒れていたのは血まみれになったグレンだった。
「エストル……良かった」
安心したような表情でグレンがつぶやく。
「もう、大丈夫だよ。魔獣……倒したから」
そう言いながらグレンは手をエストルの肩に伸ばし、つかまる。肩にかかった体重はずっしりと重かった。エストルは反射的にグレンの体を支えた。
「早く、みんなを探さなくちゃ」
そんな体で探しに行けるわけがない。エストルが手当てをしようとすると、グレンの口からうめき声が漏れた。
「グレン?」
異変を察知し、その原因を探そうとすると、うめき声が絶叫に変わり、グレンの背中から黒い翼が生えてきた。
「グレン……」
黒翼のグレンは光に包まれ、光は瞬く間に膨張した。光が消えると、そこには巨大な魔獣が現れた。
「グレン」
呆然とつぶやくエストルに魔獣が襲いかかる。だが、ショックのあまり座り込んだままのエストルは動くことすらできなかった。何が起こったのか分からなかった。
目の前で突如爆発音が響く。魔獣の巨体がすさまじい勢いで吹っ飛ばされる。
「大丈夫か、エストル」
ウィンターだった。だが、まだエストルの目の焦点は合っていなかった。
「グレンは?」
虚ろな瞳のまま唇だけが動いている。すると、ウィンターは何となく事態を理解し、やんわりと聞いた。
「グレンを見たのか?」
「グレンが……魔獣に」
次回更新予定日:2017/11/11
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なんだ。ここは。
そう思ったのとほぼ同時に少し距離を置いたところに人が倒れているのが見えて、転がるように駆け出す。
「グレン? グレン!」
近づいてみると、倒れていたのは血まみれになったグレンだった。
「エストル……良かった」
安心したような表情でグレンがつぶやく。
「もう、大丈夫だよ。魔獣……倒したから」
そう言いながらグレンは手をエストルの肩に伸ばし、つかまる。肩にかかった体重はずっしりと重かった。エストルは反射的にグレンの体を支えた。
「早く、みんなを探さなくちゃ」
そんな体で探しに行けるわけがない。エストルが手当てをしようとすると、グレンの口からうめき声が漏れた。
「グレン?」
異変を察知し、その原因を探そうとすると、うめき声が絶叫に変わり、グレンの背中から黒い翼が生えてきた。
「グレン……」
黒翼のグレンは光に包まれ、光は瞬く間に膨張した。光が消えると、そこには巨大な魔獣が現れた。
「グレン」
呆然とつぶやくエストルに魔獣が襲いかかる。だが、ショックのあまり座り込んだままのエストルは動くことすらできなかった。何が起こったのか分からなかった。
目の前で突如爆発音が響く。魔獣の巨体がすさまじい勢いで吹っ飛ばされる。
「大丈夫か、エストル」
ウィンターだった。だが、まだエストルの目の焦点は合っていなかった。
「グレンは?」
虚ろな瞳のまま唇だけが動いている。すると、ウィンターは何となく事態を理解し、やんわりと聞いた。
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