ヴィリジアン 第13章 魔術研究所(12) 朗報 忍者ブログ
オリジナルファンタジー小説『ヴィリジアン』を連載しています。
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「もういいのか?」
 エストルが聞くと、グレンは笑顔で答えた。
「うん。ヴィリジアンがちゃんと力を発揮できることが分かったし。どっちが相手しようか?」
 すると、エストルが少し意地の悪い笑いを浮かべる。
「ウィンターは少し休ませてやろう。グレン、ちょっとだけ相手してくれ」
「すまないな。少し休んだらすぐ替わる」
 素直に腰を下ろして、ウィンターは剣を置く。
「魔法も使っていいぞ」
 剣を構えるとエストルは不敵な笑みを浮かべた。
「今日はエストルもやる気だね。じゃあ、怪我をしない程度にね」
 グレンも剣を構えてエストルの攻撃を待った。

 指定された時間に近づいたので、グレンは会議室に向かった。
「おはよう」
 すぐ後ろからソフィアが入ってきて参加者が全員揃った。グレン、ソフィア、エストル、ウィンター、クレサック、シャロン、クレッチ、デュラン、リン、ルイの十人である。
「おはよう。席に着いてくれ」
 エストルが声をかけると、立っていた者も空いていた席に座った。エストルは今日も早朝から手合わせをしたので、表情がいつもよりも生き生きとしている。ウィンターは若干だが、まだ疲れが見える。
「連日の会議になって申し訳ない。まず、本題に入る前に、二つほど朗報を伝えたい」
 朗報と聞いて皆が一斉に顔を上げた。
「一つは、ヴィリジアンが二つに増えたということだ。グレンにヴィリジアンの魔力を抽出して結晶化してもらった。結晶はグレンの剣に埋め込んだ。これで我々が使えるヴィリジアンの剣が二本になり、グレンとシャロンがそれぞれ一本ずつ手にすることになる」
 参加者たちの表情がぱっと明るくなった。それを見てエストルも少し口元がほころんだが、ほんの一息余韻を楽しむ間を入れただけで、次を続ける。
「もう一つは、一度ヴィリジアンの力で浄化された人は吸血されても再度ヴァンパイア化しない可能性が高いということだ」
 エストルは先ほどグレンに吸血されたときのことを参加者たちに話した。
「いずれの情報もヴァンパイアの殲滅には有利な情報ですね」
 クレサックが嬉しそうに言う。
「そうだな」
 さらりと笑顔で返し、エストルは本題に入る。
「先日も話していたパイヤン調査派遣について相談したい」

次回更新予定日:2017/09/23

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