ヴィリジアン 第13章 魔術研究所(11) 引き出される力 忍者ブログ
オリジナルファンタジー小説『ヴィリジアン』を連載しています。
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「興味深いな。私もヴィリジアンの具合、見せてもらおう」
「ちょっと待ってね」
 グレンは鞘から剣を抜いて握ると、光で覆った。
「危ないから出せる力の量を制限するね」
「なめられたものだな」
 苦笑いしながらも防御を強化する魔法を全身にかける。上級ヴァンパイアの血を取り入れたグレンとヴィリジアンの魔力が繰り出す攻撃だ。普通に受けたらただでは済まない。
「今日はウィンターも昨日以上に練習になると思うよ」
「これは派手にやらかす気だな」
 やれやれとため息をついてエストルは結界を張る。グレンとウィンターは訓練場の中央から左右に分かれてゆっくりと歩いていった。
「いつでもいいぞ」
 ウィンターが剣を構えると、グレンもヴィリジアンの結晶に語りかけた。
「行くよ、ヴィリジアン」
 ヴィリジアンの調子を確かめるための手合わせなので、早速グレンは地を蹴ると、宙に舞い上がり、ヴィリジアンで空を斬り、閃光を飛ばした。淡い緑色の美しい閃光だった。すさまじいスピードで飛んできた閃光をウィンターは剣で全力で弾こうとしたが、威力がありすぎて逆に突き飛ばされた。結界に大きな音を立ててぶつかると、体が地に放り出された。
「なんて力だ」
 だが、すぐさま容赦なく次の攻撃が飛んでくる。ウィンターは取りあえず上半身を起こして、あわててシールドを張る。間一髪のところで間に合い、グレンの攻撃は爆音を立てて跳ね返り、グレンの後ろの結界に当たってもう一度爆音を響かせ、破裂して消滅した。
「いいよ、ヴィリジアン」
 満足げに言うと、グレンはウィンターの渾身の一撃をヴィリジアンの魔力を帯びた剣で跳ね返した。剣の動きがあまりにも軽く素速く、ウィンターはあっけにとられた。ウィンターの攻撃も結界にぶつかり、爆音とともに破裂して消滅した。
「うん。うまく機能できているみたいだね」
 一度剣を下ろし、グレンはエストルの方に戻ってきた。ウィンターもそれを見て一歩踏み出すが、もう少し足下がふらつき始めていることに気づいた。
「結構効いているな」
 まだ二撃しか喰らっていないのにこの様だ。しかもヴィリジアンの魔力を制御した上で、だ。

「もっと腕を磨かないと、上級ヴァンパイアにはとても太刀打ちできないということだな」
「後でまたやろう」
 にこやかに微笑むグレンは恐ろしいことに全く息を切らせていない。

次回更新予定日:2017/09/16

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